子連れ出勤!? 厨房で働くことへの新しい風
飲食店のお仕事とは?
長時間、休日出勤あり、産休制度なしという
セオリーが多いなか、妊娠出産を機に退職を余儀なくされる女性の料理人もいるのではないでしょうか。
かく言うライターの私も、このような状況でははじめから、妊娠出産したら独立するしかないだろう、と早いうちから考えたりしていました。
そんな中、wcpでは
”子連れ出勤”するシェフがいるという情報を聞きつけ、今回突撃取材して参りました!
シェフが子供を連れて出勤!
まず
子供達はちょうど2階にいるとのことで
様子を見に行くと…
ベランダで気持ちよく遊ぶ子供達。
一方、一階店舗では
ママでもあり ヘッドシェフでもある
栗田愛美さんが、ちょうどランチの忙しい時間帯を切り盛りしていました。
常時、8種類の中から
選べるお惣菜と山盛りサラダ、
パスタよりきのこ多めが嬉しい、クリーミーなスパゲッティ…
どれも手が込んでいてボリューム満点。
席はほぼ満席。
週に2回は来るという、リピーターがいるというのも大きく頷けます。
そこで皆さんが疑問に感じるのは
ここなのではないでしょうか?
何故、子連れ出勤可能となったのか?
じつは、託児スペースは
愛美さんの知人でもあった、保育士さんが担当。保育士さん自身のお子さんも一緒に託児。
そしてなんと、人が足りないときは、保育士さん自身もお店のサービススタッフとして勤務することもあるとか。
それでいて、お散歩やお昼寝タイムもしっかり確保されています。
子連れでいいから、料理の仕事をしてみないか?
じつは、この働き方の実現には、ゆめくるーむの統括をする坂倉氏の一言が大きく関わっていました。
以前から、”働きたくても働けない人の力になりたい”と思っていたそうですが、
愛美さんの味に惚れ込み、子供優先で構わないから、と話はトントン拍子に進みました。
働きたいけれど、息子ともいたい。せめて幼稚園までは、出来るだけ長くいたい。と考えていた愛美さんは、
”子供といられるのなら!”
と大好きな厨房での仕事に復帰。
普段は厨房にいますが、仕事の合間には、子供好きな坂倉氏も託児の補助につくことも。
こうして、文字どおり
夢をくるむかのごとく
子育て+仕事の実現を、スタッフ全員の力を合わせて動くお店が誕生しました。
料理人としてのプライドにかけて
今、ゆめくるーむのメニュー開発は全て愛美さんが行っています。メニュー数もかなりの量…
じつは、先週、どうしても子供の熱が下がらず、はじめて連休となってしまったそう。
現在、全ての仕込みは愛美さんが担当し、
週1〜2回あるお休みの日は、別のスタッフがそれを追加調理する形で営業しています。
愛美さんがスタッフ教育も任されているため、お休みの日は出来上がりを写真で送らせてチェックしたりと、きめ細やか。
”うちが居ないときに、がっかりさせたくない。いつでもうちの味を食べてもらいたいから。”という愛美さん。
子供がすぐそばにいるという安心感と
やりたい仕事が思い切りやれる環境
愛美さんの輝きが印象的でした。
左から 坂倉氏、愛美さん、そらくん (2歳)
ゆめくるーむ
駿東郡清水町徳倉431
(電話)0559558871
取材.文/aki hiraga
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